栃木最強カメラチェーン!フィルムカメラシェア8割だったサトーカメラがフィルムカメラの取り扱いをやめた理由
「儲かっているかどうか」は自分達が決める
利益についても佐藤氏は、「どれだけ儲かれば十分なのかは、“外野”が決めることではない。業界平均と比べて儲かっている・儲かっていないという判断は無意味」という独自の考えを貫いた。当時のサトーカメラの写真現像関連の粗利率はおよそ25%。業界平均と比較すれば低く、前述の高品質のフィルムのおまけをやめれば利益は増えるが、それでも戦略の変更はしなかった。
一方で、店舗主催で行う撮影会やセミナーなどは、多くのカメラ店が無料で行い集客に利用していたのに対しサトーカメラは有料で実施、現在に至るまで収益の大きな柱となっている。カメラ仲間や技術の向上を求めて、サトーカメラのイベントであれば有料でも参加したいお客が大勢集まったためだ。
高品質フィルムは無料で提供しておきながら、なぜここでは料金をとるのか、ちぐはぐに感じられるかもしれないが、これがサトーカメラの戦略である。カメラを購入したばかりのお客には、まず高品質のフィルムや手厚いサポートでキレイな写真を撮る楽しみを知ってもらう。そうして写真を撮る楽しみを知ったお客は、自らのスキルアップや良い写真のために、快く料金を支払って撮影会やセミナーに参加するようになるのだ。当初は「馬鹿げている」とまでいわれた高品質フィルムの無料提供は、結果としてサトーカメラの収益を支えることにつながったのだ。