週刊コンビニエンスストアニュース ファミリーマート、大手CVS初のコーヒー豆栽培の情報開示
セブン&アイ・ホールディングスが「自然関連財務情報開示タスクフォース」(TNFD)の提言に沿って開示を行う。グループの主な事業と自然への依存と影響を整理することから始めることになるが、象徴的な商品としてコーヒー豆に焦点を当て、分析・開示することを決定した。ファミリーマートはそれに先駆け、「ファミマカフェ」で使用しているエチオピア産のコーヒー豆の栽培状況についてレポートをまとめ、WEBサイトで公開した。これからの商品開発には、増加する自然災害、不安定になりつつある商品原材料の調達などを考慮し、備えて防ぐという考え方が求められる。また同時に自然生態系の損失を食い止めて、保全はもちろんのこと回復させていくというネイチャーポジティブな見方が重要である。(9月3日~9日までのニュースをまとめました)
*TNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)……民間企業や金融機関が、自然資本および生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的組織。
ファミリーマート
「ファミマル」ブランドで初の機能性表示食品
9月3日、PB「ファミマル」からサントリー食品インターナショナルと共同開発した「ファミマル 伊右衛門 毎日すこやか濃い緑茶」(税込130円)と、「ファミマル 伊右衛門 毎日すこやかブレンド茶」(同130円)を発売。「伊右衛門」と「ファミマル」のダブルブランドで機能性表示食品を展開していく。
“カスハラ”防止で顧客向け啓発ポスターを全店に掲示
安全で働きやすい環境を目指し、「カスタマーハラスメントに対する方針」を策定。今後、全国約1万6300店舗とストアスタッフに対してカスタマーハラスメントに関する教育と、問題が発生した際の報告・相談方法などの周知徹底を図っていく。また、店内ポスターを掲示し、顧客の理解と協力を求めていく。
セブン-イレブン
「お店で揚げたドーナツ」3品を1都2県で発売
9月3日から東京都・千葉県・埼玉県の店舗で、カウンター内の什器で販売する「お店で揚げたドーナツ」を発売。工場で生地から製造したドーナツを急速冷凍し、おいしさを閉じ込めたまま店舗に納品し、店内で揚げて“出来立て”を提供する。「メープル」(税抜130円)「カスタード」(同149円)「チョコ」(同149円)の3品。
「うれしい値!」商品を拡充
節約志向の高まりに対応し、味・品質へのこだわりはそのままに、手頃な価格で提供する「うれしい値!」商品を拡充し、9月末までに合計270アイテムを展開する。オリジナルフレッシュフードからその他食品、雑貨類まで幅広く、経済性を感じられる商品を取り揃える。
廃棄棚板ガラスを新店舗向けに再使用
AGC(東京都千代田区)と協業し、店舗の設備老朽化に伴い発生した廃棄棚板ガラス約4トン(約30店舗相当)を回収し、これを原料にして生産した板ガラスを新規店舗の部材として再使用する資源循環に日本で初めて成功した。新店舗の冷蔵販売設備のガラス部材として使用。店舗由来の廃棄ガラスを活用して再び板ガラスを生成するためには、廃棄ガラスの回収・分類・選別の工程を通じて、高い品質要件を満たす原料カレット(ガラス端材)を精製することが求められ、セブン-イレブンは、廃棄棚板ガラス回収を目的とした物流スキームの構築や、収集・分析、組成確認などで協業した。