フードホールとコンセプト店舗を展開、ぐるなびが実店舗ビジネスを拡げる理由とは

2024/05/30 05:59
中村昌弘
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飲食店情報サイトならびにその関連サービスを展開するぐるなび(東京都/杉原章郎社長)が、店舗開発事業の「GURUNAVI FOODHALL WYE(ぐるなびフードホールワイ)」を拡大している。2024年8月に広島県広島市の中央公園内にオープン予定の商業施設「HiroPa(ヒロパ)」に出店し、中国地方へ初進出する。順調に店舗数を伸ばしているが、そもそもWebメディアに強みを持つぐるなびが、なぜ店舗をプロデュースするのか。また、既存事業とどのようなシナジーがあったのか。イノベーション事業部店舗開発部の池田克氏と小田朋実氏に聞いた。

GURUNAVI FOODHALL WYE2種類

GURUNAVI FOODHALL WYE 天空橋
2022年11月にオープンしたコンセプト店舗形式のGURUNAVI FOODHALL WYE 天空橋

 GURUNAVI FOODHALL WYEは大きく「フードホール形式」と「コンセプト店舗形式」の2種類に分かれる。

 フードホール形式は商業施設内に区画を設け、ぐるなびとつながりのある飲食店を誘致する形態だ。たとえば2号店である「GURUNAVI FOODHALL WYE 栄」には、ハンバーグ屋、天ぷら屋、韓国料理屋など、多様な店舗が並ぶ。

 「これ自体は革新的な取り組みではないが、我々のネットワークを利用して、ふだんは商業施設へ店舗を出さない飲食店に出店いただける点は新しいと思う。商業施設にも来店される方にも喜んでもらえている」(小田氏)

 一方、コンセプト店舗形式は、全国の名店の看板メニューやオリジナルメニューを提供する形態だ。普通のフードコートとの違いは、一つの厨房ですべての料理を調理する点だ。

 「GURUNAVI FOODHALL WYE 天空橋」では、みそかつ丼やお好み焼き、すき焼きなどを楽しめる。店舗ごとに厨房を用意する必要がないため設備費を削減できる。また、各メニューの売れ行き状況を見ながら、メニューを入れ替えることで、店舗を入れ替える必要がない点も特徴と言える。

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