SIPストアにリテールメディア… セブン-イレブン、注目の成長施策の進捗
品揃えで議論中
SIPストアはミニスーパーではない
23年度中に千葉県に出店
次に、セブン-イレブンは今後の成長施策として、セブン&アイ・ホールディングス(東京都)がコンビニエンスストア事業とスーパーストア事業で培ってきた知見やネットワークを融合させた新コンセプト店舗の開発に挑戦することも発表し、業界の注目を集めている。
「SIPストア」と呼ばれるこの新たな店舗フォーマットは、売場面積を100~150坪に拡大し、取扱品目数を既存店の約2倍の5000~6000品目に増やす。イトーヨーカ堂(東京都)のプライベートブランド(PB)「顔が見える野菜。」や冷凍食品のPB「EASE UP(イーズアップ)」など、生鮮食品や冷凍食品の品揃えを拡充するほか、価格訴求型PB「セブン・ザ・プライス」の取扱品目数も拡大させる。
24年2月期中に複数店舗を出店する計画で、まずは千葉県でテスト店舗を開業すると発表。秋ごろにはオープンするという声も聞かれていたが、現時点ではまだ開店に至っていない。
青山氏は「準備は着々と進んでいるものの、品揃えの点で意見を戦わせている最中だ。SIPストアでめざしているのは、ミニスーパーではない。単に店に生鮮を置く、というレベル(の品揃え改革)ではないということ。セブン-イレブンが今後めざしていく道を、SIPストアで具現化したい。少し時間がかかっているが、できるだけ早く出店したい考えだ」と語っている。
出店時期は23年度中を予定する。立地は千葉県で変更はないという。
コンビニ業界首位のセブン-イレブンの次なる成長施策は、小売業界全体が耳目を集めるところであり、今後の動きに引き続き注目だ。