2019年10月、動画共有サービス『YouTube』で1本の動画が公開された。福岡県を中心にドラッグストアと薬局を展開する大賀薬局のヒーロー「薬剤戦師オーガマン」のプロモーションビデオだ。この動画がSNSで話題となり、急遽、公式Twitterも開始した。「薬剤戦師オーガマン」の使命は何か。
大賀崇浩社長がポケットマネーでヒーロースーツを開発
まずはこの動画をご覧いただきたい。
この動画が公開されると「イチ企業のクオリティとしては断然頭おかしい(褒め言葉)www」「オーガマンのテーマソングかっけぇw」「オーガマンのお薬手帳欲しいなあ。」などとSNSを中心に話題となり、急遽、「薬剤戦師オーガマン」公式Twitterも開始した。
「薬剤戦師オーガマン」の正体は大賀薬局の大賀崇浩社長だ。持ち前の正義感とポケットマネーでヒーロースーツを開発した。
ヒーロースーツで重視したのは「最強」だ。世界中の英知を結集して開発。スーツに使用されているのはダイヤモンドの100万倍の硬度がある鉱石「ブルーアダマンタイト」。パンチ力は200t、キック力は400t、注射器のような必殺武器「オーガバスター」もある<編集部注・設定です>。
「薬剤戦師オーガマン」は商業施設などで開催されるヒーローショーにも出演。怪人業務をアウトソーシングしている、株式会社悪の秘密結社社長の「ヤバイ仮面」を相手に戦いを繰り広げる。
残薬問題解決に立ち上がる
大賀社長はなぜ「薬剤戦師オーガマン」になったのか。
大賀社長は次のように説明する。
「薬剤師は医師の処方通りにお薬をお渡しするだけではなく、飲み合わせや本当に飲み切れるか考え薬を変えたり、減らしたり工夫しています。努力は重ねているのですが、飲まれずに処分される薬は年間約500億円に上ると言われています。なるべくお薬を飲まなくていいように、病気になる前に予防する事や薬を適切に飲んでもらう事で治療効果を高め結果として薬を減らせることをオーガマンを通じ子ども達に伝えたい」(オーガマンのホームページより)。
「薬剤戦師オーガマン」の決めゼリフは「薬飲んで、寝ろ」。
悪の秘密結社はオーガマンにかすり傷すらつけることができないが、そんな彼にも弱点はある。それは「薬剤師」ではなく「調剤士」と呼ばれることだ。そんな名称はないので「薬剤戦師オーガマン」は傷つくという。
「薬剤戦師オーガマン」の今後の活動について、大賀社長は「薬飲んで、寝て考えます」と話している。