セブン-イレブンが発表した新フォーマット コンビニ×スーパーの「新コンセプト店舗」とは

2023/03/13 05:55
大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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セブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイ)が3月9日、2025年までの中期経営計画の内容を修正し、アップデートした中身を発表した。なかでも注目したいのが、国内コンビニエンスストア事業で発表した「新コンセプト店舗」の展開である。コンビニとスーパーストアを組み合わせた新しい店舗フォーマットの出店により新たな成長を描く。発表された現時点での戦略をレポートする。

「新コンセプト店舗」
セブン&アイは、セブン-イレブンを大型化した「新コンセプト店舗」の展開を発表した

「食」にフォーカスし
コンビニ事業で成長する

 セブン&アイは3月9日、アナリスト・メディアを対象とした記者会見を開催し、中期経営計画(2021~2025年)の上方修正と、グループ戦略の転換を発表した。
 
同社は23年2月期第3四半期において過去最高の営業収益と営業利益を計上した。これを受けて、中計の目標値を上方修正した。
グループ戦略においては、独立した外部アドバイザーも起用し、新たな取締役会・ガバナンス体制のもと、今後の企業価値最大化に向けて議論した結果として、新たな戦略を発表した。

 具体的には過去の事業モデルからの脱却を図り、「『食』の強みを軸とし国内外コンビニエンスストア事業の成長戦略にフォーカスすることで、最適な経営資源配分を実行しながら、『食』を中心とした世界トップクラスのリテールグループに成長する」という。改めて同社が強みとする「食」をこれまで以上に事業の主軸に据え、国内外のコンビニ事業の成長にフォーカスする方針だ。

IYはさらに14店閉鎖
アパレル事業からは撤退

 これに伴い、イトーヨーカ堂(東京都)やヨークベニマル(福島県)、ヨーク(東京都)などの食品スーパーや総合スーパーからなる「スーパーストア事業」において、イトーヨーカ堂のさらなる事業構造を進める。自社運営のアパレル事業からの撤退と、新たに14店舗の閉鎖を発表。今後は首都圏に注力して事業を展開するという。

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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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