20年前からOMOを志向!ブランド古着「ラグタグ」の存在感が高まっている理由

油浅 健一
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買い取った商品は丁寧に「再生」

ラグタグ原宿店店内
ラグタグ原宿店店内

 買い取った商品が店頭に並ぶ前にもう一つ重要な工程がある。コンディションのチェックだ。状態に応じ、一点一点に最適のケアが行われる。必要に応じてクリーニング、オゾン消臭、アイロン仕上げなど、商品として最善の状態に仕上げてから、店頭でユーザーに提供される。

 店頭では、ショップスタッフの接客で販売をサポート。膨大なブランドが混在するなかで着こなしやコーディネイトを含め相談に乗り、納得のショッピングを後押しする。もはや、新品の商品と何ら遜色ない商品力と接客力で、古着の流通をより身近にしている。

買取でもユーザーファースト

 こだわりはもちろん、買取のシーンでも貫かれている。買い取る商品ももちろん、一点一点しっかりと査定し、その根拠も包み隠さず説明。開業時から蓄積されてきた豊富なデータが、ブレのない判断を後押しする。買取の方法には、宅配、店頭、出張の選択肢を用意。こうした配慮が、売る敷居を下げつつ、信頼を醸成し、同社にどんどん良質な古着が集まるサイクルが確立されている。

 ラグタグは、現在全国に21店舗を構えるが、オンラインショップの有効活用を推奨する。その理由は、「オンラインショップに商品のほとんどを掲載しているので、まずは見てほしい。その上で、お店に来ていただくと商品選びの楽しみも増すと思う」と平野社長。思わぬ商品との出会いが古着ショップの巡りの楽しみである一方、目当ての商品があるかどうかも重要な要素。客はオンラインで見た商品を店舗に移動してもらって、実物を確認することもできる。だからこその提案だ。

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