いま、越境ECをやるべき理由と成功方法とは?
参入障壁が高い越境ECにどう立ち向かうか
越境ECならではのメリットとして、「日本製品の技術力、安全性、信頼性は抜群。海外には、私たちが思っている以上に日本製品のファンが大勢いる」と話す正代氏。
実際、粉ミルク、おむつなど、特に健康面で安心感が求められる場合、日本製への信頼は大きいという。日本の伝統工芸品も広く人気があり、その技術力の高さは世界から一目置かれる存在である。競合がまだ多くないことから、海外という新たな利益を確保できる販路を得られる点もメリットだ。
ただし、デメリットもいくつかあり、翻訳、国際物流、決済などの越境ECならではの多くの課題が、越境ECを考える企業を悩ます参入障壁となっている。「たとえば、購入いただいた後の問い合わせなどの面でも、しっかりとしたサポート体制を備えておくことが求められる。返品商品をどうするかもクリアすべき大きな課題。商品を日本にまで戻すと大きなコスト負担となるので、現地で再販可能なルートを探すなどの対応も検討する必要がある」(同)
いざ海外向けサイトを構築しても、認知されるまでにはかなりの時間を要する。販売前のプロモーションから販売後のフォローに至るまで、あらゆる面で細かな対応が必要なことも越境ECへの参入を難しくしている。