コンサルタント 午前様の理由
コンサルタント会社に勤める友人の夫人が「旦那の帰りが遅い」と嘆いていた。
「午前2時~3時は当たり前。帰宅してちょっと休んでは、また出かけていくんだから、ブラック企業もいいところ。労働基準法なんてあったものではないわ」。
「コンサルタント=いつも忙しそうに働いている」というのが私の常識になっていたので、その友人に具体的にどんな仕事をしているのか尋ねてみると、「ほとんどが資料づくり」なのだという。
なぜ、そんなに資料ばかりなのかといえば、クライアントとの会議で出た質問や要望を一旦会社に持ち帰り、それに答えるためにつくっているためだ。
ただ、同じコンサルタントでも“敏腕”といわれる人はちょっと違うようだ。
もう20年余り付き合っている某コンサルタントに聞くと、「(会社に問題を持ち帰らずに)会議の場でどんどん発言し決めてしまう」のだという。
「そうしないと身体がいくつあっても足りないから」。
ただ、さまざまな質問や要望をシミュレーションして備えるから、会議前には時間をかけている。その結果、定時とは言わないまでも2時間ほどの残業をすれば毎日帰れるのだという。
友人の午前様の原因は、その場で決められない力不足にあったのだ。
確かに私事を振り返っても、議長の力不足で何も決まらない会議ほど効率の悪いものはない。
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは