『チェーンストアエイジ』誌の読み方提案
本日発売。『チェーンストアエイジ』誌2014年12月1日号の特集は、「まだまだフロンティア 朝ごはんを奪【と】ろう!」だ。
「朝食市場」に焦点を当て、奪取するために必要なことはなにかについて考え、可能な限りのヒントを提示している。
ただ、小誌の読者は、衣食住を含めた「チェーンストア」業界に身を置く方々。
――なので、中には、今回のタイトルを一瞥して、「(朝食は)私のいる業界には関係ない」と読み飛ばしている方がいるかもしれない。
しかし、作り手であり発信者である私としては、それは、とてもさみしく、残念であり、不本意なことである。
それというのも、読者の方々にとって、小誌掲載の記事に無縁なものはないと考えるからだ。
理由は、「医(衣)・食・住」同源、ということにある。
たとえば、「朝食市場」は、食品にかかわることであるから、“食”を扱う事業者にとっては、何かの参考にはなるはずだ。
また、「朝食市場」は、「“医”食同源」という言葉にある通り、健康を扱う事業者にとっても密着度は大きいといえるだろう。
では、“住”の事業者にとってはどうか?
現在の消費者がどんな朝食のとり方をしているかによって、キッチンやダイニングに関連する品揃えは大きく影響を受け、食器や洗浄用具、調理家電なども変化する可能性がある。
ホームセンター企業が「キッチン&ダイニング」の売場の中で、「朝食」という切り口で商品を集めたとしてもまったくおかしくない。
その意味で言うなら、“食”の変化は、“医”はもちろん、“住”にも新しいトレンドを生み出すかもしれない。
さらに言うならば、出勤用のスーツをコートする(=包む)ような、朝食づくり用のエプロンなど“衣”の可能性だってある。
釈迦に説法になってしまうが、人間が生活するということは、「医(衣)・食・住」が相互に密接にかかわりあうことであり、どこかに変化が生じれば、それ以外も変わるものだ。
だから、今回の特集も、読み飛ばすことなく、ぜひ、じっくりとすべての読者の方々にお読みいただきたいと思うのである。
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