カインズ 神宮前交差点そばに期間限定店舗開店
ホームセンター大手のカインズ(埼玉県/土屋裕雅社長)は、2014年10月30日から11月3日までの期間限定で東京・表参道に「CAINZ LiveGreen STORE」をオープンしている。神宮前交差点から徒歩1分の好立地。外壁にグリーンの帯をまとった瀟洒な店舗が忽然と現れた。
目的は、郊外型ホームセンター企業として成長した「カインズ」に触れる機会の少ない都会暮らしの生活者に向け、「カインズ」及び「カインズの商品」を広く知ってもらうことにある。
http://www.cainz.co.jp/live_green/
「CAINZ LiveGreen STORE」は「ベーカリーカフェ426」を借り切り、改装の手を加えた店舗。売場は、1階の「“LiveCreen”を象徴したコンセプト空間」と2階の「生活にDIYが溶け込んだコーディネート空間」の2フロアから構成される。
1階では、「都会暮らしでも簡単に育てられるグリーン」「初心者でも簡単に始められるDIY」「植物で彩るグリーンクリスマス」にちなんだ商品を展開する。
2階では、フロアをマンションの1室に見立て、「ペットと育むコンフォートリビング」「育むベランダ」「キッチンTOOLBAR」の3つゾーンで新しい生活を提案する。
また、一番奥まったスペースでは、2014年の秋冬に発売する商品の先行展示も実施。さらに、中央に置かれたテーブルでは、「多肉植物の寄せ植え」「素焼きミニポットペイント」「電動ドリルを使ってみよう!」といった無料のワークショップを開講して、購買喚起に当たっている。
製造小売化を確実に進めるカインズは、ここにきて特に都心部の居住者に向けて、新しい広告宣伝と販売促進に取り組んでいる。
2014年5月には、JR新宿駅地下通路の壁面に累計140万個を販売したプライベートブランド(PB)の大ヒット商品「キャリコ」を170個大量陳列して、通路ジャック。同6月には、JR新宿駅東口改札そばにある「ランキンランキン新宿店」(運営は東急レクリエーション〈東京都/菅野信三社長〉)で同じくPBの「プリントビニール傘」(1本298円)を販売。1000本以上を売り切った。
今回の取り組みもその一環と見ることができる。
リアル店舗だけでなく、同社が展開するネット通販サイトの「カインズオンラインショップ」を通じてのPB販売を徹底強化。大票田ともいうべき東京都都心部の需要獲得を目指し、コーポレートブランドとプロダクトブランドの周知を図っていくというものだ。
なお、これに先立つ10月13日。カインズはコーポレート・アイデンティティを従来の「カインズホーム」から「カインズ」に変更。「くらしに、ららら(※)。」を提供する企業として創業30周年に向け、さまざまな取り組みをスタートさせた。
※「ららら」は、毎日の暮らしのなかで感じる、ちょっとしたよろこびを表現した言葉。
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