エブリイ、店内にスイーツ店を開業
広島県、岡山県に食品スーパー(SM)28店舗を展開するエブリイ(広島県/岡﨑雅廣社長)の快進撃が止まらない。
2015年6月期第1四半期の全店売上高は136億7600万円と対前期比23.2%増。生鮮既存店は115億2400万円と同12%増。消費税増税の逆風もものかは絶好調だ。
10月7日には、売場面積367坪のSM「鮮Do!エブリイ 海田店」を広島県安芸郡海田町に開業した。同店の売上目標は約33億円(私の推定)。
「鮮Do!エブリイ」は同社の新フォーマットである。
「鮮度・温度」「美味しさ」に加え、収穫後24時間以内の新鮮野菜「ラブベジ24」、朝にさばいた鶏肉「吉備高原どり」、鳥取県境港で朝揚げされた鮮魚を直送する「超鮮Do! 紅ずわいがに」、朝に産みたての「超鮮Do! 朝採れたまご」などオリジナルの「超鮮度商品」の品揃えに取り組んでいることが特徴だ。
「鮮Do!エブリイ 海田店」の店内でもっとも目を引くのは出来たてのスイーツを提供する「Patissier Sweets」(パティシエ・スイーツ)のコーナーだ。
売場はさしずめ「かわいいケーキ屋さん」。通路からは女性従業員が楽しげに商品を次々とつくっている様子を見ることができる。お願いすれば、シュー皮にその場でカスタードを詰めてくれる。
商品は、フランス留学の経験でグループ専属パティシエの細羽信幸さんが監修。店内工房で手づくりしたカスタードクリームを使用した「自家製焼きたてシュークリーム」は税抜100円。そのほか、「窯出し! タルト(同150円)」「なめらか黄金プリン」(同130円)、また青果部門が仕入れた季節のフルーツを使用したフルーツタルトなども販売する。
エブリイは、同コーナーを設置するにあたって、カスタード製造機などを新規導入したために数百万円の投資を実施した。
未知の事業にこれだけの投資をするところに同社の独自性と強みがある。
いまのところ、パティシエ・スイーツの売上構成比は1.7%。「3%を目指したい」と山田智則店長は意気込んでいる。
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