企業側も「業務やハコに疑問を持つ」
ちょうど1週間前のBLOGで「業務やハコに疑問を持つ」というタイトルで、新入社員に“企業内起業家”の道を勧めた。
http://diamond-rm.net/articles/-/10111
実際、多くの経営者は、この考え方に賛同してくれているはずだ。
大手企業の採用ホームページを覗いてみると、「自立して行動できる人」という基準を掲げるところがとても多いからだ。
成熟市場で同質飽和から抜け出したい企業が、異質のDNAを積極的に受け入れ、差別化を図っていきたいという意思表示の現れに見える。
ところが、実際に採用された人たちを見てみれば、その多くは、「偏差値の高い学校を出た個性のない普通の人」という旧態依然であることがままあることも事実だ。
担当者にすれば、「自立して行動できる人」を採るよりも、慣例主義に基づき、採用活動を進める方が無難と考えるためであろう。
しかし、花王(東京都/澤田道隆社長)の常磐文克元会長が言うように、「同業他社と同じことをするほうが、違うことをするよりも、リスクは大きい」ものである。
「少子化、高齢化、人口減少が同時進行する低成長時代は、協調性を持ち、優秀に業務をこなす人たちが集まるだけでは勝ち抜けない。むしろ、業務やハコ自体に疑問を持ち、破壊し、再創造できるような人材が求められている」(前出BLOG)だとするならば、企業側も、従来とは、もっと大きく異なる採用・研修を含めた人事制度を開発し、「業務やハコに疑問を持つ」人材の出現を支援したい。
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