オーナー経営者…について聞いた話
オーナー経営者は、「欲と2人連れだからいい」と言われる。
他人に使われるだけのサラリーマン経営者の場合は、どんなに成功しても、手にできる夢や資産はたかが知れている。
しかし、オーナー経営者は、他人に指図されることなく、頑(欲)張れば頑(欲)張った分、身入りもまた大きくなる。
だから、また頑(欲)張ることができる。
オーナー経営者は、24時間、自分の事業について考え、常にアイデアをひねり出そうとする。
そのため、会社の枝葉末節に至るまでを知ろうとし、時に従業員の箸の上げ下げにも口を出す。
四六時中考えているから、大抵、どの従業員よりも優れたアイデアが浮かび、従業員には反論の緒口さえ与えない。
ボトムアップという発想もない。意見を出し決めているのは、責任を取ることができる自分自身だからだ。
企業の興亡を一手に握っているのがオーナー経営者であり、企業を成長させるために、これほどの適材はいない。
ただ、オーナー経営者にすれば、その立場は、会社で振るう権勢ほど、磐石なものでも、優雅なものでもない。
常に、失敗して自分が今の座から陥落するか分からないという恐怖にさらされているためだ。
ちょっとしたミスでオーナー経営者も、あっという間にただの人以下になってしまう危険と隣り合わせだ。
オーナー経営者は、そうならないために常に命を懸けて仕事に取り組んでいる。
命懸けだからこそ、またアイデアが生まれる。
「毎日、サメや虎に食われる悪夢を見ている」というのがオーナー経営者の実態だ。
欲との二人三脚で確立してきた地位や事業を易々と他人に譲ることはありえない。
(談:文責・千田直哉)
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは