発表10日前、「今年の漢字」を予想した
(財)日本漢字能力検定協会は、毎年12月12日の《漢字の日》に京都清水寺において、その年の世相を表す文字として「今年の漢字」を発表する。
いつも秘かに予想して、当たることなくがっかりさせられているのだが、今年は有力な候補となりそうな文字を思いつくことができたので、ここに記しておきたい。
その文字とは「倍」だ。
「倍」ということで即座に思い出すのは、大ヒットしたTBSドラマ『半沢直樹』の名ゼリフの「倍返しだ!」。何やら、「新語・流行語大賞」も受賞しそうな勢いであるので、「今年の漢字」には、それだけでふさわしい。
もちろん、「倍」を思い浮かべた理由は「倍返し」だけではない。
昨年12月の安倍晋三内閣発足以来、進めてきたアベノミクス効果からか、日経平均株価は1万6000円弱。2012年の大発会時に比べて約2倍とここでも「倍」が出てくる。
おやおや、そのアベノミクスの主の名前を注視してみると、「倍」の文字を発見!
さらには、消費税だ。
2014年4月から現在の5%を8%に引き上げることが決定したのも今年のこと。2015年10月からは10%と現在の2「倍」になることもほぼ決まったと言っていい。
そして、「今年の漢字」のマンネリ化というのも理由のひとつだ。
「今年の漢字」は、原則として公募による多数決で選出されるのだが、2012年は「金」で2000年と全く同じ――。1995年から18回も続けているので、なるほどと感心するような面白い一文字は、すでに底をついた感がある。
ここで「倍」を選べば、バラエティさを実現することができるに違いない。
最後に2013年は、いつにも増して著名人の訃報が多かったような気がする。
「倍」を2回重ねると、音としては「バイバイ」となる。
――これはちょっと無理があるかもしれない。
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