三浦雄一郎の「歩く技術」
現在、プロスキーヤーの三浦雄一郎さんは満80歳でのエベレスト登頂を目指し、奮闘中。最新の情報では、5月16日か17日の出発に向け、ベースキャンプで高度順化に取り組んでいるという。
三浦ファミリーの持つ強靭な肉体、体力は知る人ぞ知るだ。
70歳と75歳の時にエベレスト登頂を果たしている雄一郎さんは、言うまでもない。
101歳で他界した父の敬三さんは、白寿の時にモンブラン山系のヴァレブランシュ氷河からスキー滑降し世間を驚かせ、今回のアタックにも同行している息子の豪太さんは、スキーモーグルの五輪代表。その遺伝子は、常に注目され、医学界からは、研究の対象として何度も取り上げられている。
そんな三浦ファミリーにあやかりたいと思い、『60歳からの街歩き・山歩き 三浦雄一郎の「歩く技術」』(三浦雄一郎・三浦豪太共著:講談社)を購入して読み始めた。
最近、ジョギングするのがしんどくなりサボりがちなので、ウォーキングに切り替えているのだが、その基本がまったくわからなかったことも購入理由のひとつ。また、三浦ファミリーの60歳は、常人のマイナス10歳、すなわち私の年齢くらいだろうという考えもあった。
読み進めるうちに雄一郎さんと私には圧倒的な違いがあることを発見した。
トレーニングするに当たっての雄一郎さんのモットーは、
・何とかなる
・くよくよしても始まらない
・細かいことは気にしない
・トレーニングをしばらくサボっても、またこれから始めれば何とかなる
という4項目だ。
私や私の周囲の人たちは、トレーニングと言った途端に、ついストイックに取り組んでしまう傾向が強く、いつもピンと張り詰めているようなところがある。
だから1日でも練習を休んでしまうと、その日中、罪悪感を抱え、自分を攻め、翌日に取り返そうと無理をする。
これで身体に良いわけがない。
そうではなく、トレーニングには、もっと楽天的に臨んだ方がいいということだ。
ところが、一旦、タガが外れてしまうと、今度はまったく練習をしなくなってしまうようなところがあるので、凡人とはつくづく悲しいものである。
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