機内食を堪能する
今日の話題は機内食――。
外国のエアラインを利用しているとまったく分からないことであるが、先日、搭乗した日本航空(東京都/植木義晴社長)の機内食には正直言って感動した。
着陸前に出されたのは“のり弁”、味噌汁、わらび餅付のお弁当。現地着が夕方であり、到着後すぐにディナーが控えていたので、大部分を残そうと考えていたのだが、あまりのおいしさに完食してしまった。
聞けば、日本航空としても満を持しての自信作だという。
食べるスープでお馴染みの「スープストックトーキョー」などを展開運営するスマイルズ(東京都/遠山正道社長)と共同で開発した逸品で提供を開始したのは、2012年9月1日からだ。
この弁当の名前は「海苔弁山登り」と言う。「山を散策して、絶景を楽しみながら楽しむ」をコンセプトにしている。
とくにこだわっているのは、素材や調理法だ。
まず、海苔弁の主役のひとつである海苔は、愛知県三河産の「三河海苔」を使用。箸で簡単に切り分けられることが特徴で、醤油とごま油を刷毛で塗り、風味をつけた。
ごはんは、秋田県産の「きたあきたこまち」、その上にまぶす鰹節は鹿児島県枕崎産のものを採用している。
おかずは、季節ごとに数品が入れ替わる。私が乗った時期(9月~11月)は焼き鮭、ちくわの磯辺揚げ、しらすなど海の食材が中心(~海弁~)。これが12月~2月になると、地鶏炭火焼、ごぼうの唐揚げ、ひたし豆など山里の食材が主役(~山弁~)になる。
「冷めてもおいしい食材を意識して選んだ」とは日本航空のコメント。「家族が家族のためにつくる弁当に込められている温かい想いを感じてほしい」。
なお、対象路線は、羽田発サンフランシスコ、バンコク、シンガポール便。これらの便に搭乗する機会は、なかなかないかもしれないが、もし、かりに乗った際にはぜひ残すことなく堪能したい。
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