ユニクロサンフランシスコ店、ロケットスタートに成功する!
みなさん。おはようございます。『チェーンストアエイジ』誌編集長の千田直哉です。
10月6日(土)に無事、帰国しました。しばらくは、そこでお会いした方々や出くわした事柄をリポートしたいと考えております。
もちろん、急を要するニュースは随時差し込んでいきますので、よろしくお願いいたします。
以下は、本日文のBLOGです。
10月5日、午前10時――。
米国カリフォルニア州サンフランシスコ市にユニクロ(山口県/柳井正社長)の旗艦店舗サンフランシスコ店が開業した。
3層(地上2階、地下1階)からなる売場面積は約2700㎡。場所は、ケーブルカーの発着拠点であるポウエル駅の斜め向かい。目と鼻の先には、ウエストフィールドショッピングセンターがあり、サンフランシスコの“銀座”のような最大の商業集積地だ。
ユニクロサンフランシスコ店の開店に至るまでのプロモーションは実に巧みだった。
まず、オープンに先駆けて期間限定のポップアップストアを出店して主な商品を紹介。バス、トローリーバスへは、“ジャック広告”を展開して、ユニクロのロゴがサンフランシスコ市内を走り回った。
また、開業数日前からは、辻々に多くの従業員を配置して、B4判2つ折りのチラシを配布している。
チラシの1ページ目には、同社のイチオシ商品である「ウルトラライトダウン」のジャケットを通常69.90ドルのところ49.90ドルの目玉価格で販売すると告知していた。
同じ時期にアディダスのショップを覗けば、ウインドウには「Warm meets light」の文字があり、ユニクロ同様に「軽い暖かさ」が強調されており、「ウルトラライトダウン」は世界のトレンドであることを実感。これを前面に押し出し、商品そのものの良さを訴求している辺りがユニクロの真骨頂と言えるだろう。
しかし、中でももっとも驚いたのは、同店開業プロモーションに登用した4人のモデルの1人にジョー・モンタナ(56)さんの顔があったことだ。
ジョー・モンタナさんは、NFL(米アメリカンフットボールリーグ)の伝説的プレイヤー。所属するサンフランシスコ49ersでは長年、クオーターバックを務め、スーパーボールで4度優勝。うち3回はMVPを獲得した地元の雄、アメリカの雄だ。
そのモンタナさんを起用する大胆さには正直、びっくり。「世界一のアパレルSPA(製造小売業)をめざす」という同社の覚悟を見てとることができた。
さて、世界の主要都市同様、サンフランシスコ市も世界を代表するアパレルトッププレイヤーによるオリンピックが毎日行われている。
ユニクロのはす向かいに立地するH&Mは同店開業の1日前から大セールを実施する念の入れようだし、アバクロンビー&フィッチ、ホリスター、アメリカンイーグル アウトフィッターズ、ギャップ、オールドネイビー、ザラ、フォーエバー21…と町を歩けば、何でもある。
ユニクロは、この大激戦地を勝ち抜くべく、策を打ち、サンフランシスコ店オープンの10月5日(金)から7日(日)の3日間、先着500人にヒートテックのTシャツ(19.90ドル)を無料進呈。さらにその中の運のいい何人かには、「ウルトラライトダウン」のジャケットも無料で配布。50ドル以上買物をすると100%コットン製のトートバッグもプレゼントという開業プロモーションを行った。
同店のプロモーションは見事に当たり、開業オープンセールには約1000人が列をつくり、成功裏のうちに最高のスタートダッシュを切った。
なお、ユニクロの米国拡大戦略は、大都市と周辺を中心に出店。ニューヨーク市内・郊外で20~30店舗を出店。サンフランシスコ市、ロサンゼルス市の市内・郊外にも20~30店舗を出店するという。
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