県外からも続々来店、静岡発のハンバーグチェーン「さわやか」の1号店を探訪

2024/05/08 05:59
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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パフォーマンスが楽しい

 「ようこそ、さわやかへ!」

 店内に入ると、女性スタッフが私に向かって元気よく声をかけた。待ち時間はなく、すぐに窓際のテーブルを案内される。といっても、その席以外の窓際はすべて埋まっており、たまたまラッキーだったのだ。

 メニューを開いて何を注文するかを検討する素振りをしていたが、実はすでに決めていた。看板メニューの「げんこつハンバーグ」(税込1375円)、そこへ「フレッシュサラダ」(同308円)を追加。セットメニューでパンまたはライスの選択肢があり、私はライスにする。ハンバーグにかけるソースは「オニオンソース」を指定した。

注文するのは看板メニューの「げんこつハンバーグ」にすると最初から決めていた。ソースは「オニオンソース」を指定する
店内は木を多く使うほか、照明もこだわっており落ち着く雰囲気

 昼時を外したのに、店内は7〜8割がた席は埋まっている。会社員風、家族連れ、友達同士など多様だったが、私のように1人できているのは少数派。みなさん、会話しながら楽しそうに過ごしている。

 10分ほどして私の前にハンバーグが置かれた。すぐ食べられるのかなと思ったが、女性スタッフがテーブルの端に置かれていた大きなナイフとフォークを使って作業し始めた。ハンバーグを真ん中から切り、その断面を鉄板に押し付け、その上からオニオンソースをかけた。

ハンバーグが来ると、スタッフが大きなナイフとフォークを使って真ん中から切り、その断面を鉄板におしつけた

 ジュー!という音が食欲を喚起する。その間、油が飛ぶので紙のテーブルマットを持ち上げるように言われ、従って見守る。テキパキとして手際のよい動きに見惚れた。しばらくして「どうぞ、お召し上がりください」とのことで、早速いただく。

 適度な大きさに切り、断面を見ると真ん中はほんのり赤い部分が残り、いい感じの焼き具合だ。早速食べたが、しっかりとした歯ごたえでまさに肉を食べていると感じる。大変においしい。もう少し焼きたい部分は、まだ熱い鉄板に触れさせ加熱することもできる。そうした自由度の高さも魅力である。夢中になって食べ進め、そしてフィニッシュした。

ハンバーグが来ると、スタッフが大きなナイフとフォークを使って真ん中から切り、その断面を鉄板におしつけた
断面を見ると真ん中はほんのり赤い部分が残り、いい感じの焼き具合だ

 食べながら、このさわやかがなぜ人気かを考えた。第一はおいしさにあるが、さらにテーブルに運ばれてきた際に見た、ハンバーグを切るパフォーマンスも楽しかった。また接客もよい。配膳後も定期的にスタッフが店内を巡回し、「焼き具合はどうですか」などと適度に声をかけてくれる。要は、すべてが行き届いている感じなのだ。これは人気が出るはずだと思った。

 なお静岡県から出ない理由を調べると、品質を重視しているためらしい。静岡県袋井市にハンバーグを製造する工場があり、そこから品質を保持できる距離にしか店を出さない方針で守り、静岡県だけの展開になっているようだ。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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