アルペン 2012年6月期第2四半期絶好調

2012/02/07 00:00
Pocket

 アルペン(愛知県/水野泰三社長)は第2四半期決算を発表した。

 売上高962億9100万円、営業利益57億6100万円、経常利益62億8800万円は過去最高。店舗の減損処理などの影響があり、四半期純利益は26億8200万円と最高にはいたらなかったが、それでも対前期比では8.8%増と好業績を残した。

 

 売上高の伸び率は同2.8%増と推移しているが、同社が発表した期首計画には0.5%届かなかった。「《テーラーメイド》や《ブリジストン》《ダンロップ》などの新作クラブが好調に推移した。一方で野球やサッカーなどのチームスポーツが低迷した」(水野社長)ことが原因だ。

 

 売上高は計画に未達だったものの、店舗作業の見直しによる販売管理費削減は奏功し、営業利益の大幅増加に貢献した。

 コスト削減は前期から取り組んでいる同社の主政策のひとつであり、2011年6月期は、「たたみ陳列からハンガー陳列への変更」「旧品(商品コード集約分)の客注受付廃止」など現場のヒヤリングに基づき改善のメスを入れ、従業員1人当たり売場守備面積を28坪(対前期1坪増)にした。

 

 2012年6月期は、8月にプロジェクトチームを結成。9月から11月にかけて現場作業の観察と作業分析をし、12月から応急処置と実験をスタートさせた。

 12年5月からは、「レジ、客注対応、清掃などの業務簡素化」「演出物の簡素化(DVD、POPなど)」「物流の効率化(種類別梱包など)」「営業時間見直し」などを実施することで、さらに従業員1人当たり売場守備面積を29坪にするという。

 

 商品政策的には、PB(プライベートブランド)の売上点数比率50%をめざす。新しい商品カテゴリーへの参入も果たしており、「スポーツ用ゼリー」(88円)や「アミノプロ」(1790円)といったサプリメントや「トーニングシューズ」(3990円)などを開発、販売している。「当社の担当者は口に入れる商品の開発について尻込みしていたが、スキーで骨折することだって自転車で転倒することだってある。だから開発に踏み切った」(水野社長)。

 ナショナルブランド(NB)商品の4割~5割の価格でランニングマシーンやルームシューズといった商品にもチャレンジしている。

 

 これからとくに成長すると予想しているのは、「ランニング」「自転車」「コンプレッションインナー」の3分野だ。なかでも「ランニングは一過性のブームではない。今後も伸びる」と水野社長は言い、1970円の「ランニングシューズ」や「TIGORAコンプレッションインナー」などの開発のアクセルを踏み込む。

 

 なお、同社の通期業績予想(連結)は売上高1982億5700万円(対前期比4.5%増)、営業利益107億7300万円(同3%増)、経常利益113億200万円(同0.4%増)、当期純利益52億3600万円(同25.8%増)としている。
 

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態