オリジナルのビジネスモデルは案外少ない
オリジナルのビジネスモデルというのは案外少ないものだ。
流通業界に関連するビジネスを考えてみると、百貨店、GMS(総合スーパー)、食品スーパー、コンビニエンスストア、ホームセンター、ドラッグストア、調剤薬局、家電販売店、クレジット会社、銀行、デベロッパー、映画館、ゲームセンター、書店、ガスステーション、ペット専門店、リフォーム専門店、酒類専門店、海外事業…などあるけれども、「私が発明しました」と胸を張っていえるビジネスというのは、ほとんどないはずだ。
それほどまでに独自性のあるビジネスを創出することは難しいということだろう。
だから、どこかで成功したビジネスモデルがあると聞けば、多くの起業家がこぞって群がり、市場はあっという間に同質化、飽和化に向かってしまう。
その中で言えば、テーストやデザインやブランドが決め手になる専門店事業はオリジナリティに溢れるビジネスモデルばかりであり、「ビジネスモデルを創出したのは私」と手を挙げることができる企業が多い。
そして、もはや、百貨店、GMS、食品スーパー、コンビニエンスストア、ホームセンターなどの成熟市場では、既存のビジネスモデルでは成長できなくなっている。
半面、彼らから、既存の需要を奪い取っているのは、ユニクロ(山口県/柳井正社長)、ニトリ(北海道/似鳥昭雄社長)、ロック・フィールド(兵庫県/岩田弘三社長)のように個性豊富な専門店であることは興味深いところだ。
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