技術輸出という手もある
西友(東京都/エドワード・J・カレジェッスキーCEO)は、ウォルマートのネットワーク経由での商品調達を大幅に拡大させている。ウォルマートは全世界16カ国に店舗展開するほか、自社のグローバル調達部門の専門チームが17の拠点をベースに50カ国以上の国々を結んでソーシング活動を行っている。
西友はウォルマートグループのプライベートブランド(PB)を年末までに約550品目まで拡大すると発表。実際に英国アズダ社の「Extra Special」ワインは18品目に拡充、衣料品「George」も婦人、子供に続けて、紳士セットアップスーツを5000円で発売した。
さらに刷新したばかりの米国ウォルマートの主力PB「Great Value」からも菓子、乳製品のほか、住居用品の主力PB「MAINSTAYS(メインステイズ)」を180品目に拡大する。
西友はいまのところもっぱらウォルマートのPBを仕入れるのみだ。同社幹部も「西友のPBは海外で生産できるものが多いので輸出することはまあないだろう」とその気はない。
しかし忘れているものがひとつある。世界中で刺身や寿司が食されるようになるなかで各国の食品スーパーの鮮度管理技術は拙いままだからだ。そう、西友には生鮮食品周辺の技術・ノウハウを輸出するという手がある。
『チェーンストアエイジ』誌2009年11月1日号
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは