本当にあった!あきれた決算説明会
ある決算説明会の一幕――。
開始前には、資料の配り方が悪いと従業員の怒号が響く。
10人余りの幹部が前方に陣取っているので、決算説明の意欲は満々――。
なのかと思いきや、パワーポイントのスライドを前に幹部は原稿を抑揚のない口調で棒読み。まるで国会答弁を彷彿させるやる気のなさだ。
別の幹部は、注目新フォーマットの出店計画について、「失念した」と数字をぼかす。煙に巻くと言う感じではなく、本当に覚えていないようなのでたちが悪い。
さらに別の幹部は、あるフォーマットの現状の展開店舗数を「20数店舗」として正確な数字が頭に入っていなかった。
数字の全てを覚えるべき、というのは酷かも知れない。しかし、数字を発表する場。しかも10人余りがひな壇に上っているのであるならば、分からない数字は即座に調べるくらいの誠意があってもいい。
これらの原因を突き詰めれば、官僚化している組織にある。幹部たちにとっては多くの事柄が”他人事”なのだろう。
しかしながら、50人以上の記者を集めての決算説明会――。
怒るというより、笑っちゃうくらいただただあきれてしまった。
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは -
2024/05/23
キットカットをナンバーワンにしたマーケター「アイデアより大事なこと」とは -
2024/04/15
スーパーマーケット業界のゲームチェンジャー、オーケー創業者・飯田勧氏の経営哲学とは -
2024/02/23
「ダイソー」創業者・矢野博丈さんが「会社は潰れるもの」と考えて経営にあたった真意 -
2023/10/30
スポーツの番狂わせと企業の好調要因がどちらも「偶然」ではない理由
この連載の一覧はこちら [1787記事]
![千田直哉の続・気づきのヒント](https://diamond-rm.imgix.net/wp-content/uploads/2021/05/20210514_chiefblog.jpg?auto=format%2Ccompress&ixlib=php-3.3.0&s=ebefbdfd159307ddf75e7a10016248a0)