放射線による危険にさらされているのは生活空間だけではない
エステー(東京都/鈴木喬社長)は、2011年10月20日から、手のひらサイズの家庭用放射線測定器「エアカウンター」をドラッグストア、ホームセンター、インターネット通販などで新発売すると発表した。
首都大学東京の福士政広教授の監修の下、同大学と共同開発した。出荷数は1万個。年内に5万台を生産する計画だ。希望小売価格は税込み1万5750円。
「エアカウンター」は、放射線が気になる場所で、地上から1mの高さにおいて空気中のガンマ線を0.05μSv/h~9.99μSv/hの範囲で測定する(μSv/h=毎時マイクロシーベルト)というすぐれものだ。
福島第一原発の事故以来、日本国民は日本中に巻き散らかされた放射線との終わることない闘争を強いられている。エステーが放射線測定器(=ガイガーカウンター)を低価格で発売することは、それだけに意義あることと評価できる。
ただ、放射線による危険にさらされているのは、生活空間だけではない。
今回の牛肉セシウム汚染問題で明らかになったように、畜産物、水産物、農産物などの生鮮食品の安全性も同じように脅かされている。
消費者が欲しているのは、手に取り、いままさに購入しようとしている生鮮食品の安全性担保である。
県産表示をすることで安心を訴える企業もあるが、どう考えてもそれでは弱い。
その意味では、食品スーパーなどの生鮮食品売場で商品の安全性を可視化しチェックできるガイガーカウンターのような機器を早期に開発して欲しいところだ。
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