セブン銀行はなぜ成功したのか?
セブン銀行(東京都)の成功を当然のことと考えていたが、その裏には大変な努力があったことを安斎隆社長から聞くことができた。
「当行をご利用されるお客様の目的は、自分の預金を現金に換えることです」。
「自分の預金」だから、お客にすれば、ATMからお金が出てくるのは当然のこと。もし出てこなければ不満しか残らない。
そこで同行では、(1)ATMメンテナンスを強化して故障が起こらないこと、(2)ATM内の現金が切れてしまうことがないこと、の2つの点だけを徹底した。
当たり前のサービスを当たり前に提供することに努めたわけだが、とくに無限にあるわけではない手持ち資金を適正配備して、“欠品”を防止することは、そんなに簡単なことではなかったらしい。
しかし、そのバンカー出身とは思えない消費者視点のイノベーションが年間十万人のお客に「開いててよかった!」を実感させた。
お客から信頼され、支持を受けたことこそ、同行の最高の成功要因だった。
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