【経産省】電子タグで見切り商品の自動値引きなど実験、コンビニとドラッグストアで
経済産業省はコンビニエンスストアとドラッグストアで、電子タグを使ったダイナミックプライシング(価格変動制)や広告最適化の実証実験を行う。実験には「ウエルシア千代田御茶ノ水店」、「ココカラファイン清澄白河店」、「ツルハドラッグ目黒中根店」、「ローソンゲートシティ大崎アトリウム店」、「ミニストップ神田錦町三丁目店」の都内5店舗が参加する。2月12日(ウエルシアは15日)から28日まで実験を行う。
ココカラファインとローソンの店舗では、電子タグで商品の消費・賞味期限を管理、期限が迫った商品を購入した消費者には、LINEポイントを10ポイント還元する。商品棚に設置されたリーダー(読み取り機)が電子タグを読み取り、対象商品を購入するとポイント還元されることを消費者に通知する。ウエルシアとツルハの店舗では、ポイント還元の代わりに現金で値引きする。
また、ウエルシア千代田御茶ノ水店を除く4店舗では、消費者が対象商品を手に取ったことをリーダーで感知し、商品の紹介やおすすめ情報などを棚に設置したデジタルサイネージ(電子看板)に動画配信する広告最適化の実験も行う。
経産省は電子タグを利用してサプライチェーン全体の効率化や食品ロス削減などを進めるために、2017年4月にコンビニ各社と「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を、18年3月には日本チェーンドラッグストア協会と「ドラッグストアスマート化宣言」を策定した。今回の実験は両宣言に基づいて、新エネルギー・産業技術総合開発機構の「IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業(国内消費財サプライチェーンの効率化)」として行われる。