【サントリー】 米蒸留酒大手のビーム社を買収、約1.6兆円で
サントリーホールディングスは1月13日、「ジンビーム」などのブランドで知られる米蒸留酒大手のビーム社を総額160億ドル(約1兆6500億円)で買収することで同社と最終合意したと発表した。
ビーム社は「ジンビーム」のほか「メーカーズマーク」などバーボンウイスキーの有名ブランドを持ち、2012年の売上高は25億ドル(酒税抜き、約2600億円)と蒸留酒メーカーとしては米国最大手。
サントリーは日本国内でビーム社の商品を、ビーム社は東南アジアでサントリーの商品を販売するなど友好関係にある。
サントリーはビーム社の全株式を現金で取得、負債も引き継ぐ。今後、ビーム社の株主と規制当局の承認などを経て買収を完了するが、ビーム社とサントリーのスピリッツ事業を合わせた売上高は43億ドル(1ドル=105円換算)を超え、蒸留酒メーカーでは世界3位に浮上する。
サントリーは09年にフランスの清涼飲料大手オンラジーナ・シュウェップス・グループを、13年には英グラクソ・スミスクラインの飲料部門を買収するなど飲料部門で約2000億~3000億円を投じる大型買収を続けてきたが、ビーム社の買収は同社として過去最大規模の案件となる。