【公取委】大手卸3社に不当廉売で警告、イオン向けビール販売

2012/08/06 00:00
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 公正取引委員会は8月1日、ビール類の不当廉売があったとして独占禁止法違反(不公正な取引方法)の疑いで大手卸3社に警告を行った。

 

 警告を受けたのは三菱食品、伊藤忠食品、日本酒類販売の3社。公取委によれば、3社は遅くとも2009年1月以降、特定の酒類小売業者に対してビール類を原価を著しく下回る価格で継続して供給していた。

 

 この「特定の酒類小売業者」とは大手スーパーのイオンを指しており、イオンによれば公取委は当初、優越的地位の濫用の疑いでイオンに調査に入ったものの、そうした事実は認められなかったとイオンに通知した。

 

 イオンを独禁法違反で摘発できなかったため、イオンに商品を供給した卸に警告を与えることで、ビール類の安売りを止めさせる手法に切り替えたものと思われる。

 

 公取委は卸3社への警告に合わせて、ビールメーカーとイオンに対し、卸からの取引条件変更についての申し入れがあった場合は十分協議を行うよう要請した。これに対してイオンは、「公取委からの要請の有無にかかわらず、今後も卸売業者と協議を続ける」としている。

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