ヤオコーは5月10日、2024年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画の目標数値を上方修正すると発表した。238億円としていた連結経常利益目標は250億円に引き上げた。新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要が継続した結果、22年3月期の連結業績が当初の計画を上回ったため。
連結売上高目標は119億円引き上げて5275億円、売上高経常利益率は0.1ポイント引き上げて4.7%とした。ROE(株主資本利益率)の目標は「10%以上」で据え置いた。
同日発表した22年3月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前期比5.5%増の5360億円、営業利益が7.2%増の240億円、経常利益が4.9%増の232億円だった。会社予想を274億円、17億円、14億円それぞれ上回った。
自粛生活の長期化に伴う家事疲れでデリカ(総菜)部門の販売が好調に推移した。ヤオコー単体でのデリカの売上高は17.5%増の650億円となり、売上構成比は14.6%に高まった。生鮮や加工食品では粗利益率が低下したが、デリカは0.49ポイント上昇して51.24%となった。
既存店売上高(単体ベース)は0.7%増だった。巣ごもり需要の拡大で9.1%増と大きく伸びていた前期実績をさらに上回った。客単価は0.5%低下したが、客数が1.2%増加した。
店舗については、ヤオコー単体で9店舗、子会社のエイヴイが1店舗、フーコットが2店舗を新規出店。期末店舗数は11店舗純増の192店舗となった。
23年3月期については、子会社を含めて6店舗の出店を予定。単体の既存店売上高は2.0%減を見込む。連結ベースでの営業収益は1.9%増の5460億円、営業利益は5.9%増の255億円、経常利益は6.1%増の247億円と増収増益を予想する。