b8ta、カフェ導入の3号店を渋谷で開業 最先端の飲食体験をレポート

2021/11/24 05:55
    大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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    11月15日、米国・サンフランシスコ発で、Retail as a Service(サービスとしての小売: RaaS)のパイオニアとも言われる「b8ta(ベータ)」の国内3号店が、東京・渋谷にオープンした。同店で注目されるのは、新しい試みとしてカフェスペースを導入し、食品カテゴリーの商品を充実。試食・試飲を含めて来店者の五感に訴えられる店をめざしている点だ。最先端の体験型ストアが提供する飲食体験をレポートする。

    外観
    11月15日、東京・渋谷にオープンした「b8ta Tokyo-Shibuya」

    ミレニアル世代が集まる
    渋谷の一等地に出店!

     今回開店した「b8ta Tokyo-Shibuya」(以下、渋谷店)は、JR各線「渋谷」駅から徒歩1分の宮益坂と明治通りの交差点沿いに立地。2020年8月、東京・有楽町と新宿に同時オープンした1・2号店同様に、人通りの多い抜群の場所に出店している。

     売場面積は約243㎡と、有楽町の店舗(売場面積256㎡)とほぼ同規模で、新宿の店舗(同122㎡)よりも大きい。オープン時は、扱いの多いカテゴリー順に、食品・飲料、化粧品・リラクゼーション、ガジェット製品、ゲーム・音楽機器など約60品目を展示。うち半分は店頭で購入も可能だ。

    内観
    渋谷店の内観。売場面積は約243㎡で、オープン時には約60品目を展示していた
    ガジェット
    思わず試してみたくなる、珍しい商品が並ぶ

     ここで、あらためて「b8ta」のビジネスモデルについて触れておきたい。

     「b8ta」は、都内一等地に出店して売場を区画で分け、定額で商品を展示・販売できるスペースを提供。接客スタッフが製品を売り込むのではなく、出品企業の代わりに魅力を説明し、商品と消費者との“出会い”を創出する。同時に店内設置カメラや接客スタッフのヒアリングにより、来店者の店内行動データや商品へのフィードバックも出品企業に提供するというもので、「売らない店」「新たな小売業のかたち」として注目を集めている。

     なかでも3号店は、20代前半から30代後半の「ミレニアル世代」が多く集まる場所への出店であり、若い世代へのアプローチをねらう企業を中心にすでに多くの出品希望があるという。

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    記事執筆者

    大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

    1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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