血液チェックからピロリ菌検査まで 薬王堂が健康管理アプリ「KOMPASU」をリリースした狙いとは
ドラッグストア(DgS)の薬王堂(岩手県)が健康管理アプリ「KOMPASU(コンパス)」をリリースした。DgSが提供する健康管理サービスにはスマホアプリが必須と判断。2018年春から行っていた店頭でのセルフ健康チェックサービスをアプリ化した格好だ。今後は検査項目を増やすなどアプリ機能を拡充し、早期に3万ダウンロード達成をめざす。
スマホアプリで健康を管理
薬王堂ホールディングス(岩手県)傘下の薬王堂とMedica(岩手県)は8月26日、健康管理アプリ「KOMPASU」をリリースした。「KOMPASU」は誰でも簡単に健康チェックの結果の管理ができるアプリ。薬王堂の店舗における検体測定室サービス「KOMPASU Easy」と、体外診断薬開発メーカーのセルスペクト(岩手県)が提供する検査サービス「KOMPASU Check」と連動することで、自身の健康状態を管理することができる。
薬王堂が全店舗で提供している検体測定室サービス「KOMPASU Easy」では、血液チェック(総コレステロール・中性脂肪・血糖)とオーラルチェック(口内環境の歯周病や虫歯リスクを測定)ができる。一方の検査サービス「KOMPASU Check」は、薬王堂の店舗またはECサイトで検査キットを購入。お客が自宅で自ら検体採取を行って、薬王堂の一部店舗に設置してある「検体受付スポット」に投函するか、登録衛生検査所 (セルスペクト衛生検査所・盛岡市第35号)に送って検査を行う。利用者は「KOMPASU」アプリまたはWebサイト、自宅に届く検査証によって検査結果を知ることができる。検査項目はピロリ菌(店頭価格は本体2500円+税10%:ECは送料500円が上乗せされた価格となる、以下同じ)、クラミジア(男性用/女性用:ともに店頭価格は本体3,500円+税10%)、バイオピリン(店頭価格は本体3,500円+税10%)のほか、コロナウイルス対策キット5種もラインアップしている。
「KOMPASU」アプリは、「KOMPASU Easy」での測定結果をスマホのカメラで読み込むことで自身の健康状態を管理できるほか、「KOMPASU Check」での検査結果も迅速に受け取ることが可能だ。健康チェック関連のキット商品・サービスの購入もできるようになっている。
薬王堂は2018年春から、セルスペクトの保有技術であるPOCT(Point of Care Testing:臨床現場即時検査)型装置と、クラウド型健康情報プラットフォームを活用した店頭での無料セルフ健康チェックサービスを提供していたが、お客がより簡単・気軽に健康チェックを行えるように専用のアプリを開発した格好だ。