社長が選ぶ 今年の社長 2013

2013/12/12 00:00
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 学校法人産業能率大学(東京都)は、「社長が選ぶ、今年の社長」を発表した。従業員が10人以上の企業経営者を対象に「2013年の最優秀経営者は誰か?」を尋ね、集計したものであり、今年で6回目となる。

 

 有効回答数404人の投票中108票を獲得して、栄えある第一位の座に輝いたのは、ソフトバンク(東京都)の孫正義社長(56)。「ユーザーのことを第一に考え、次々にいいアイデアを生み出した」「日本国内だけでなく、戦略的に世界へと挑戦している」などの評価を得た。

 

 第2位は、トヨタ自動車(愛知県)豊田章男社長(57)の63票。「売上、利益日本ナンバーワン」「2兆円営業利益を確保できそうだから」など、数字的な評価が目立った。

 

 第3位は、楽天(東京都)の三木谷浩史社長(48)の43票で「事業領域をバランス良く拡大している」「先進的分野で大規模な経営を早くから手がけていて年齢も若い」と視点の良さを評価する声が大きかった。

 

 以下、4位以降を記しておきたい。

 

 第4位 稲盛和夫 日本航空(東京都)名誉会長(81)

 第5位 加藤薫 NTTドコモ(東京都)社長(62)

 第6位 ティム・クック 米アップルCEO(最高経営責任者)(53)

 第7位 柳井正 ファーストリテイリング(山口県)会長兼社長(64)

 第8位 森川亮 LINE(東京都)社長(46)

 第9位 岡田元也 イオン(千葉県)社長(62)

 第10位 永守重信 日本電産(東京都)社長(69)

 第10位 高岡浩三 ネスレ日本(兵庫県)社長兼CEO(53)

 

 という結果になった。初登場は、加藤社長、森川社長、高岡社長の3人だ。

 

 さて、トップ10入りした面々を改めて眺めてみると、重厚長大産業からの選出は少なく、『チェーンストアエイジ』誌がカバーする流通市場を事業領域に据える企業が目立っていることが分かる。

 

 物販で言えば、楽天、ファーストリテイリング、イオン、ネスレ日本の4社。市場を《オムニチャネル》として拡大解釈すれば、この4社にソフトバンク、NTTドコモ、米アップル、ラインが加わり、実に7割超が流通業界に依拠している。

 

 過去5回のランキングを振り返っても、11人中8人という高占拠率の年度は見受けられず、それだけ流通業界や《オムニチャネル》が注目されている現れだと理解したい。

 

 特に注目したいのは、このBLOGで何度も紹介しているネスレ日本の高岡社長である。高岡社長は今年、『ゲームのルールを変えろ』(ダイヤモンド社刊:1575円)を上梓している。歯に衣を着せない語り口で書かれた名著だと思いますので、ぜひお読みください。
 

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