ケータイ DE うんざり
ある店舗の「ケータイ会員」になってから、ちょっとうんざりさせられている。毎朝8時になると、マナーモードの振動がお尻のポケットをぶるぶる振るわせる。「またあれだな!」と反応はするけれども、もはや内容を見ることはほとんどなくなった。
このブログを書くために、送られてきた定期便のメールを開いてみると――。
まず、「いらっしゃいませー」などのあいさつがあり、今日のセールのテーマ、催事の状況、予約販売の商品を紹介した後に、ようやく本題の「お買い得品情報」に入る。
オープン時から、会員登録しているが、当初は、多くても10数品の紹介に限られていた。ところが、いまや20品は当たり前。しかも、商品と次の商品の間にどうでもよい余計な文章を差し挟むから、長い、長い。製作者側の独りよがりが見え隠れする。
数えてみれば、画像なしの文字情報は約2100文字にも及んでいる。
朝日新聞の『天声人語』が約650文字なので、実にその3.2倍の文字量を読まないと最後までたどり着けないのである。
『チェーンストアエイジ』誌2009年6月1日号では、新聞を読まない若者たちの増加とチラシの衰退を予想して「ケータイ DE 販促」という特集を組んだ。
「24時間30cmの範囲内にあるメディア」(デイツーコミュニケーションズ:藤田明久社長)としてケータイは、次世代販促の期待の星ではある。
ただし、この店舗のやり方じゃあないよなあ。
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