自動車メーカーはダメでも自動車用品専門店が元気の”ナゼ”
米国のカー専門店であるオートゾーンが好調という記事を目にした。世界同時不況の元凶とも言うべき米国経済は絶不調。クライスラーもGMもチャプター11(連邦倒産法第11章)を申請してジ・エンド。米国の自動車産業は風前の灯火という状況にあるにもかかわらずだ。
いまや米国では、ローンを組むことさえままならない人々が溢れ、新車購入台数は極端に減っている。しかし米国ではクルマは生活必需品。修理をしいしい、生きながらえさせていることがオートゾーンの好調につながっている。
こんな状況を見て、つい最近までのキーワードだった“デカップリング”という言葉を思い浮かべてしまった。かいつまんで言うと、米国経済は失速しても、中国やインドなどの新興国は高い経済成長をするので世界は同時不況にはならないというものだ。
周知のように、経済においては“デカップリング”は幻想だった。だが、生活必需品の消費はちょっと違う。自動車本体の販売は悪いけれど、生活必需品だから、何かしら売れるモノは存在するはずだ。その意味で、日本のホームセンターや自動車用品専門店はもちろん、そのほかの業種でも、チャンスはゴロゴロ転がっているような気がする。
『チェーンストアエイジ』誌2009年7月1日号
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