「A5」と聞いて思い出すこと
A5。
われわれ出版業界なら、A5と聞いて即座に連想するのは、紙のサイズである。
841mm×1189mmの紙のサイズがA0。これを半分にしたものがA1、さらに半分にしたものがA2、そのさらに半分がA3。
さらに半分にしたものがA4で、これが『チェーンストアエイジ』誌のサイズだ。
その半分がA5サイズなのである。
まあ、出版業界に勤めていなくても、A5と聞けば、その紙のサイズを連想するのがこれまでは一般的だったのではないだろうか。
ところがここにきて、A5というと食肉の品質を表すクラス表示として一般化してきている。
食肉の格付けは、歩留まり等級と肉質等級の2つの切り口を設けて、日本食肉格付協会(東京都/金井俊男会長)が定めている。
歩留まり等級は三区分(A、B、C)で評価。肉質等級は脂肪交雑、肉の色沢、肉の締まり、きめの各項目から五区分(1、2、3、4、5)で分離評価されており、全部で15通りから格付けされている。
つい最近までは、食肉にそんな格付けがされていたこと自体、一般消費者は知らなかったが、ここにきて、外食産業も食品スーパーもメトロ キャッシュ アンド キャリー ジャパン(東京都/石田隆嗣社長)のようなB2B(企業間取引)ビジネスの企業も、最高等級を売りにして商売をするようになった。
TVのグルメ番組でも、「焼肉の名店」を紹介する際には、A5という言葉が頻繁に使われており、食肉の格付けは一般消費者の知るところになった。
ウィキリークスやYOU TUBEなどの普及によって、情報を秘匿することはどんどん難しい時代になっているけれども、こういう消費者にとって有益な情報がオープンになることはとてもいい。
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