サイレントマジョリティの声を聴け!
超高齢化社会である。65歳以上の人口が総人口に占める高齢化率は2007年に21%を突破。65歳以上の高齢人口と15縲怩U4歳の生産年齢の比率は、2005年には3.3人になり、2055年には1.3人になると予想されている。
「イチゴ世代」と呼ばれたこともある“団塊ジュニア”世代もアラフォー手前までトシを重ねている。彼らの未婚率は高く、出生率は横ばいという状況なので少子傾向は改善の気配さえみせていない。マーケティング上、重要と見られる「カタマリ」は揃って“老い”に向かっているわけだ。
しかし、テレビ・雑誌・インターネットなどの内容は依然、若者がターゲット。「そこに本当にお客さんがいるのかなあ」、と疑問符が付くものも多い。
一方、歌の世界に目を向けると、『千の風になって』(秋川雅史)や『吾亦紅』(すぎもとまさと)、『愛のままで』(秋元順子)など若者以外をターゲットにしていると思われる楽曲が販売枚数を上げている。だが発売当初は大きく期待されていたわけではなかった。
とするなら、これらのヒットは「われわれにも気を配ってね」というサイレントマジョリティのメッセージのような気もする。さて、流通業界は、この大きなトレンドにちゃんと対応しているだろうか?
『チェーンストアエイジ』誌2009年5月15日号
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