【一般用医薬品】11年の市場規模は前年比微増の6186億円
マーケティング調査の富士経済によると、2011年の一般用(OTC)医薬品市場は前年比0.9%増の6186億円となりそうだ。
10年は、夏場の猛暑の影響で虫さされによるかゆみや腫れを治す鎮痒剤や滋養強壮効果のあるドリンク剤が伸びる一方で、価格競争による単価の下落、医療機関の受診増加、花粉飛散量の減少による関連商品の販売落ち込みなどから、国内OTC医薬品市場は1.9%減の6131億円となった。
11年は、総合感冒薬が1.7%増の605億円と前年に続いて伸びるほか、花粉飛散量が多かったことからマスクなどの衛生雑貨を含む関連商品が6.2%増の529億円となりそうだ。
第1類医薬品は薬剤師不足から取扱店が限定されることもあり、育毛剤「リアップX5」など一部の品目を除いて10年は多くが前年比マイナスとなったが、11年は医療用医薬品からのスイッチOTCとして1月に発売された解熱鎮痛剤「ロキソニンS」が市場拡大に寄与するものと見られる。
12年以降は6年制課程を卒業した薬剤師が増加することから、第1類医薬品の取扱店も増えることが予想される。