【外食市場】ファーストフードは1.1%増の2兆9000億円に、11年見込み
節約志向が高まる消費者を取り込んで2011年のファーストフード(FF)市場の規模は前年比1.1%増の2兆9291億円となりそうだ。富士経済が「外食産業マーケティング便覧2011(上巻)」にまとめた。
外食市場全体が低迷する中で、FF市場の拡大は続いており、10年は3.2%増だった。今年は成長率が鈍化するものの、ハンバーガーショップやギョウザ店、立ち食い・セルフ式そば・うどん店、牛丼店などが市場を牽引する。
牛丼店は上位チェーン各社が期間限定の値引きキャンペーンを実施した効果で10年の市場規模は11.7%増と3年ぶりの2ケタ成長となった。同様のキャンペーンは今年に入っても続いており、11年の市場規模は3.6%増の3390億円となることが見込まれる。
また、「丸亀製麺」「はなまるうどん」など上位チェーンの出店攻勢に加えて、新規参入企業が増えて競争が激化しているセルフ式うどん店は、立ち食いそばと合わせた市場規模が10年の5.4%増に続き11年も5.8%増と伸び、2180億円となりそうだ。