RFIDでドラッグストアの検品・棚卸作業は約8割も削減へ!
約8割の作業効率化を確認
検品、棚卸作業の結果は表2のとおり。「ウエルシア千代田御茶ノ水店」の棚卸の作業時間は80%短縮したほか、「ココカラファイン清澄白河店」「ツルハドラッグ目黒中根店」の検品時間は77~81%短縮した。
検品、棚卸作業時の電子タグの読み取り精度(表3)は、「ココカラファイン清澄白河店」「ツルハドラッグ目黒中根店」が100%、「ウエルシア千代田御茶ノ水店」は97.1%だった。
なお、レジ会計での電子タグの読み取り率の検証は、実験の設計段階の準備不足により、十分な検証データを得ることができなかった。
JACDSは「ドラッグストア店舗での棚卸、検品作業は、通常時と電子タグ活用時の作業人時比較データの通り、すべての実験店舗で約8割の作業効率化が認められた。誰でも簡単に、精度を落とさず、作業の大幅な効率化が実証できた」と話す。
実証実験の参加企業からは、課題について、「読み取りにくい商品(水分を多く含むもの、アルミ包装等)も存在し、そのような商品に対応したタグの改良が急務」「店舗での人手によるタグの貼り付けは、不可能であると実感した。ソースタギングの実現が不可欠だが、そのためにはメーカーメリットの訴求が必要」などの意見があった。
ほかには、「RFIDを活用した万引き対策にも魅力を感じる」「電子タグを活用して店舗管理業務は短くなり、接客時間が増えた」などの声もあった。
JACDSDは電子タグ実証実験の内容を報告書にまとめ、9月上旬にホームページ(会員専用ページ内)に掲載し、会員企業に報告する予定だ。