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2018年2月1日

『なぜアマゾンは「今日中」にモノが届くのか』
林部健二著
(プチ・レトル/1800円〈本体価格〉)


 

 2017年11月に日本で発売された「Amazon Echo(アマゾンエコー)」が話題になっている。これは、AI(人工知能)を搭載したスマートスピーカーで、音楽の再生やアラームの設定だけでなく、「Amazon.co.jp」で買物もできる。

 

 次々と新サービスを展開するアマゾン・ドット・コム(Amazon.com:以下、アマゾン)は、日本でも売上高を伸ばし続けており、16年には日本事業の売上高が1兆円を突破した。まさに破竹の勢いといえる。

 

 なぜアマゾンはこれまで快進撃を続けてこれたのか。その核心に迫るのが本書である。

 

 本書は、アマゾンジャパンの立ち上げメンバーの1人で、サプライチェーン部門とテクニカルサポート部門のマネージャを務めた著者が、アマゾンの物流戦略と経営戦略を解説している。

 

 アマゾンは、どのようにして「安く・速く・高品質な」商品を届けることができるのか。顧客の注文を受けてから商品が配送されるまでの仕組みはどうなっているのか。倉庫にロボットを導入したり、MBAを取得した優秀な社員を配置したりする本当の理由は何か。ほかの日系企業は、なぜアマゾンのような物流の仕組みをつくることができないのか。こうした世の中の多くの人が感じていただろう疑問に答えてくれる1冊である。

 

 また、著者の実体験に基づいた仕事のエピソードは、実態不明だったアマゾン内部のリアルな現場を垣間見せてくれる。

 

 アマゾンの取扱商品が膨大になり、多くの企業が何らかのかたちでアマゾンとかかわる機会が増えている。強大なアマゾンを前に、何に投資し、どう戦うのか。アマゾンを恐れている人たちも、アマゾンの強さの理由を理解することで、どのように対応すべきかヒントが見つかるだろう。

 

(『ダイヤモンド・チェーンストア』2018年2月1日号掲載)

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