店舗売上アップ!店とEC一体化、スポーツ用品ヒマラヤのアプリ戦略とは

2024/01/22 05:55
小内三奈
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顧客との接点強化にスマホアプリを活用する企業が増加する中、スポーツ用品大手のヒマラヤ(岐阜県/小田学社長)が新たなスマホアプリを導入し、店舗売上を伸ばしている。EC経由での販売も堅調な同社は、実店舗とオンラインの販売・サービスを統合し、両者の区別なく一体的なサービスを提供することで顧客満足度を高める。スマホアプリを導入した背景や狙い、今後拡充予定のサービスなどについて、EC事業本部 本部長の森山直樹氏に話を聞いた。

店頭在庫がない商品の受注が約20%アップ

ヒマラヤアプリのホーム画面
ヒマラヤアプリのホーム画面

 幅広いスポーツ用品を取り揃えるヒマラヤでは、現在、実店舗とオンラインの販売・サービスを融合する「ユニファイドコマース推進プロジェクト」を進めている。

 早い時期からEC販売の拡大を視野にシステム開発を進めてきており、EC化率は30%を目指している。一方で、全国に約100の実店舗をもち、「店頭に在庫がなくても他店に在庫がある商品については、最短翌日に自宅に配送するサービスを展開するなど、店舗売上も拡大してきた」とEC事業本部 本部長の森山直樹氏が話す通り、リアル販売の店舗を持つからこその大きな強みを合わせもつ。

 そんなヒマラヤが狙っているのは、豊富な品揃えの中から、顧客が求める商品をさらにスムーズに手元に届けるサービスを開発すること。その目玉として、今春新たにスマホアプリをリリースした。「実店舗とオンラインの両面から、顧客満足度を高めていきたい」(森山氏)

 スポーツ用品ならではの特徴として、実際に触ってみなければわからない使用感やサイズ感などを確認してから購入したい、というニーズが強い。一方で、確認したくて実店舗に足を運んでも、希望のサイズやカラーの在庫があるとは限らず、店舗スタッフに尋ねて探してもらう必要があった。この手間を解消するのが、スマホアプリだ。アプリで欲しい商品のバーコードを読み込むと、一目で在庫確認ができるようになっている。

 「仮にその店舗に在庫がなくても、ボタン一つで他店舗から自宅などに配送するよう指示できる。これまで店頭に在庫がない場合、他社のECサイトで購入されるお客様もいらっしゃったが、その場でアプリを活用して自宅配送可能な注文も簡単に選択できるようになっただけでも、売上の増加につながっている」(同)

 希望のサイズをスムーズに購入できるのはもちろん、その場にない商品も自由に選べるようになり、顧客の選択肢は大きく広がった。

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