アホールド・デレーズ(オランダ)の米国法人、アホールド・デレーズUSAのIT子会社リテール・ビジネス・サービス(RBS)は、「アマゾン・ゴー」と同じようなレジなしコンビニエンスストアの実証実験を11月から始めた。
マサチューセッツ州クインシーにあるRBS本社のカフェテリアの一画に「ランチボックス」と呼ばれるレジなしコンビニを設置した。専用アプリケーションをダウンロードしたスマートフォン(スマホ)を出入口に設置されたセキュリティゲートにかざして入店し、商品を手に取ってゲートを通るだけで支払いが完了する。商品代金はアプリに登録したペイパルやアップルペイ、グーグルペイなどで自動的に決済される。
取り扱い商品は、飲料やスナック、パックサラダ、電子レンジで温めるだけの惣菜などで、24時間営業する。この実験店舗はITサービスのUSTグローバル(カリフォルニア州)と共同で開発した。
実証実験の期間は決まっていないが、2020年にはRBSの他のオフィスにもランチボックスを設置する計画。アホールド・デレーズも今年9月、オランダの本社施設内で従業員専用のレジなしコンビニ「AH・トゥ・ゴー」の運営実験を始めている。
アホールド・デレーズUSAは、米国で「ストップ&ショップ」「ジャイアント・フード」「フードライオン」「ハナフォード」などの食品スーパーチェーンを展開している。RBSは買い物客が自分で商品のバーコードを読み取ることができるスマホアプリ「スキャン・イット・モバイル(SCAN IT! Mobile)」を開発、利用可能店舗を19年末までに米国内の30店舗に広げる予定だ。同アプリを利用した客は、専用レジを通るだけで支払いが完了する。