米グーグル、通信会社向けデータ共有停止 情報保護対策で

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米グーグルが携帯電話通信事業者(キャリア)向けに電波状態や接続速度などの情報を提供するサービスを4月に停止していたことが分かった。パリで5月撮影(2019年 ロイター/CHARLES PLATIAU)

[ニューヨーク/サンフランシスコ 19日 ロイター] – 米大手情報技術(IT)企業アルファベット傘下のグーグルが携帯電話通信事業者(キャリア)向けに電波状態や接続速度などの情報を提供する「モバイル・ネットワーク・インサイツ」サービスを4月に停止していたことが、事情に詳しい関係者4人の話で明らかとなった。

同サービスは2017年3月に提供を開始。グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載する携帯端末から集められたデータが用いられ、事業運営を支援するためにキャリア各社などに無償で提供されていた。

ユーザーが許可した場合に限り位置履歴情報や使用状況などのデータが利用されるが、集計されているため各ユーザーの情報は明らかにされないという。またデータにはキャリア自身のサービスに加え競合他社の状況も含まれていたが、キャリア名は識別されない状態だった。

それにもかかわらず、グーグルはサービス停止を決定。関係者によると、プライバシー保護を巡る懸念のほか、データの品質保証を巡る課題や接続に関する情報更新の遅さなども一因だったという。

グーグルの広報担当はサービス提供の停止を認めたが、詳細は明らかにしなかった。関係者2人によると、サービス停止をキャリアに通知した際も理由は示されなかったという。

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