ストア・オブ・ザ・イヤー2022投票始まる! フーコット、ロピア京都1号店…人気記事から注目店を紹介
「STORE OF THE YEAR 2022」では、店舗部門以外に、商業集積、専門店の計3部門を設置している。ここからは注目の商業施設と、専門店を紹介しよう。
~商業施設部門~
「イオンモールNagoya Noritake Garden」(愛知県名古屋市)
イオンモール(東京都/岩村康次社長)が初めて開業したオフィス併設型複合商業施設。地上6階建ての建物構造のうち、4〜6階部分にオフィススペース「BIZrium(ビズリウム)名古屋」として、共用ワーキングスペースや貸し会議室のほか、名古屋外国語大学のサテライトキャンパスなどが入る。商業施設部分でもフードコートにコワーキングスペースを導入するなど、オフィスと商業施設を融合した施設開発にチャレンジしている。
「セブンパーク天美」(大阪府松原市)
セブン&アイ・ホールディングス(東京都)の総合デベロッパーであるセブン&アイ・クリエイトリンク(東京都/泉井清志社長)が開発したショッピングセンター。「セブンパーク」はエンターテインメント性を追求した施設ブランドで、16年4月に開業した「セブンパークアリオ柏」(千葉県柏市)に次いで2カ所目となる。
施設コンセプトは「LIVE STADIUM~普段の暮らしに・感動・興奮・驚きを~」。メーンホールに約520インチの大型LEDビジョンを導入し、施設各所に設置した約80基のデジタルサイネージからも同じライブ映像を視聴可能にするなど、エンターテインメント性を進化させた施設づくりを行っている。
~専門店部門~
「Standard Products 渋谷マークシティ店」(東京都渋谷区)
※写真は新宿アルタ店
100円ショップ「ダイソー」を運営する大創産業(広島県)が開発した、中心価格帯300円の新業態。21年3月26日に1号店「渋谷マークシティ店」を、同年10月22日に、2号店「新宿アルタ店」を開業している。
生活雑貨をはじめ、収納ボックスなどの住居関連品や食器、バッグ、服飾雑貨などのオリジナル商品を、シンプルで洗練されたデザインで提供。環境に配慮した素材を使った商品も拡充している。
「お菓子ドンキ・お酒ドンキ」(東京都中央区)
ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都/吉田直樹社長CEO:以下、PPIH)が開発した新業態。既存店で好調に推移している食品と酒類に特化した店だ。売場面積は2店舗合わせても50坪足らずと小型で、今後の狭小物件への出店にもつなげる。同店を機にPPIHは、化粧品の「コスメドンキ」、辛い商品を集めた「驚辛ドンキ」など、カテゴリーを特化した小型フォーマットの出店を加速させている。
このように2021年は、小売業界では新型コロナウイルス感染拡大直後と比べれば現場の混乱状況は落ち着き、各社が新しい業態や、旗艦店をオープンした年であった。低価格志向やSDGs(持続可能な開発目標)への配慮など、コロナ禍でいっそう高まる意識への対応もスピーディに進めていることがわかる。長期化が予測される感染症との生活において、小売業各社が果たす社会的役割は大きい。22年も小売店開発はいっそう進化を遂げていきそうだ。