AJSが「AJS スーパーマーケット・フェスティバル2025」開催 約400人が参加
選ばれた従業員にのみ与えられる称号「魚匠」
各部門でグランプリを獲得した企業はどのような施策を展開しているのか。

「お客様向上部門」グランプリとなったセブンスターは、同社が展開する10店舗で個別に行っているユニークな取り組みを紹介した。各店舗のオープン日に誕生祭と称して「ヨーヨー祭り」などのイベントを行ったり、「じゃんけん大会」なども積極的に実施。また、店舗ごとにインスタグラムを通じて情報発信するなど、地域住民とのコミュニケーションに力を入れている。
同社は「従業員満足向上部門」でもグランプリを獲得。この部門では、毎月優れた販売事例を表彰する制度をスタートしたことを発表した。毎月全店で好事例を共有し、評価しあうことで従業員の意欲を高めるねらいがある。ほぼ全ての従業員がエントリー可能で、個別店舗やバイヤーによる好事例が全店舗に横展開されることもあるという。
「個人取組アピール部門」ではエレナが優勝した。同社の鮮魚部門は、社内制度で「魚匠(うおのたくみ)という称号を設けている。この称号は1年間を通して研修を受け、筆記試験や売場づくりなどの課題をクリアした従業員のうち上位3人にのみ与えられるというもの。大会では、魚匠の商号を獲得した従業員の活躍ぶりが紹介されていた。
4日に行われた授賞式では、部門ごとにグランプリ1社、準グランプリ2社が表彰された。選ばれた企業の担当者らは名前が呼ばれると、涙を見せたり大きな歓声をあげたりして盛り上がりを見せていた。
高まる従業員満足度の重要性
盛況のうちに終わった「AJS オールスーパーマーケット・フェスティバル2025」。今回から顧客満足度(CS)、従業員満足度(ES)の部門を設けるなど新たな大会形式で開催した理由について、AJSの田尻一会長は「お客さまに選んでもらう店になるためには、商品、接客、サービスなどあらゆる面でアピールしていかなければならない。そうした店づくりを行うためには、CSだけではなく、ESも重要視していかなければならない時代になった。接客力の向上と、従業員へ働く楽しさ、やりがいを提供すること、その両面に取り組めるようにした」と説明する。

そのうえで「大会を通じて現場で働く従業員にスポットライトを当てることは、ESにもつながっていくと期待している。各企業の取り組みを一緒に学び、よいところを持ち帰ることで、お互いが高め合う場になれば」と語っていた。

3日は「2025年度AJS商品・用度展示会」もパシフィコ横浜で開催された。展示会は今回で96回目。AJSグループが展開するプライベートブランド「くらし良好」の商品が展示されたほか、各メーカーがナショナルブランドの商品を展示していた。
AJSスーパーマーケット・フェスティバル2025の受賞企業は下記のとおり。
【お客様満足向上部門】
グランプリ セブンスター
準グランプリ かましん、マツモト
【従業員意欲向上部門】
グランプリ セブンスター
準グランプリ エレナ、サミット
【個人取組アピール部門】
グランプリ エレナ









第59回 スーパーマーケット・トレードショー2025