カインズのPBが2万5000SKUに 新ブランド創設から1年の進化は?
カインズ(埼玉県/高家正行社長)は 2024年9月25~26日の2日間、東京都内で、初の商品発表会『CAINZ 商品発表会2024~くらし ららら劇場~』を開催した。9月25日に行われた記者発表会では、高家正行社長が登壇し、カインズの歴史を振り返りながら、同社のブランドコンセプト「くらしDIY」について説明した。
商品紹介の劇に来場者も参加
2日にわたって行われた発表会では、会場内に「庭」「玄関」「キッチン」「リビング」「寝室」「風呂・洗面」の6つの空間を用意。カインズオリジナルブランドの商品を展示するほか、来場者をステージに巻き込む劇場型「イマーシブ体験」として「くらし ららら劇場」を上演した。
演劇形式で行われた「くらし ららら劇場」のストーリーは、親子2世帯で住む家族が、それぞれの空間で繰り広げる「暮らしの課題」をカインズのオリジナル商品を使って解決していくというもの。「キッチン」では「取っ手が取れるストーンマーブルフライパン」、「寝室」では「保温性のある敷パッド Pitapa」など、数々のオリジナルブランドの商品を劇中で紹介しつつ、利用シーンを再現した。
カインズは1978年に創業し、2007年の「SPA宣言」以降、自社プライベートブランド(PB)開発に力を入れてきた。18年には「IT小売業宣言」を行い、同時に第3創業期としてのブランドコンセプト「くらしDIY」を発表している。
「くらしDIY」は、商品という「モノ」の販売ではなく、商品を使用する「シーン」を提案することで、多様化する生活様式に対応するというもの。たとえば、アウトドア需要に対して、単に高性能なフライパンを開発するのではく、「外でどう使うか」というシチュエーションを想定した上で、必要な機能を備えたフライパンを開発する、というプロセスを経る。
この考えのもと、23年9月以降、8つのプロダクトブランドをベースにパッケージを刷新し、オリジナル商品の開発体制も一新した。創設されたブランドは、皿などの日用品を揃える「CAINZ style」、掃除用具やコンテナなどでプロユースにも耐える「CAINZ IZM」。そのほか、プロも使用できる工具を展開する「CAINZ PRO」、DIYなどの趣味を実現する道具のブランド「CAINZ MAKE」、ペット用品の「Cainz Pet」、自転車をメインに取り扱う「CAINZ CYCLE」、フィットネスグッズの「CAINZ FiT」がある。