女性のためのDIY専門店ニコタマに開業、都心部で増えるDIYニーズに対応するコト専門店
園芸資材の製造・卸のプロトリーフ(東京都/佐藤崇嗣社長)が3月にオープンさせたのは、女性をメーンターゲットとするDIY専門店「tukuriba(ツクリバ)」。流行に敏感で世帯所得も高い女性が多く住まう二子玉川(東京都世田谷区)の玉川高島屋S・Cガーデンアイランド1階にオープンさせた。
新規事業としてDIY専門店開設
「女性や若い人たちの間でDIYがはやっているなかで、やってみたいけどやる場所がない、技術がないと困っている人はたくさんいる。そうした人々のニーズをつかまえたい」とマネージャーの佐藤健太氏はツクリバオープンの背景を語る。
ツクリバは、東急田園都市線・大井町線「二子玉川駅」より徒歩8分の距離にある、玉川高島屋S・Cガーデンアイランド1階に位置する。2階はプロトリーフが運営する園芸専門店だが、もともとは1~2階すべてを園芸専門店として使っていた。今回、園芸専門店を1フロアに集約させて、新たにDIY専門店をオープンさせた格好となる。
プロトリーフは家庭園芸用の土を中心に園芸資材の製造、卸、小売等を行う企業。ガーデンセンターを1店舗運営しているが、今回のようなDIY専門店はまったくの初挑戦。社内にDIYのノウハウもなければ、店で販売する道具や工具の仕入れをしたこともないからだ。
新規事業を行うに当たって、DIYの講師経験者、有識者(いずれも女性)に入社してもらい、女性目線で店舗づくりと、店内デザイン、商品の仕入れを行った。内装等もほぼDIYで行った。
店舗のコンセプトは「初めての女性でも始められるDIY」。自分で好みの材料を使い製作できるDIYワークスペースのレンタルをメーンとして、各種ワークショップも開催する。各種道工具をレンタルできるため、手ぶらでDIYが楽しめるが、もちろん自前の道工具持ち込みも可能で、一通りの道工具の販売も店内で行っている。
ニコタマに別のDIY専門店も
店舗は約100坪あり、うち店内は80坪。作業スペースは、大規模な塗装などに適した屋外の「ガーデン」に20席、店内の「アトリエ」と呼ぶクラフト作業などがメーンの空間が9席、「ツクリバ」と呼ぶ木工やDIYを主に行う場所に8席ある。
いずれのスペースもWEB予約制で、使いたい部屋と席、時間帯を事前に押さえる。価格は1時間1000円、延長30分ごとに500円がかかる仕組みだ。延べ年間利用者は数千人を想定する。
同店の営業時間は10~20時。店舗の運営はパート6人を含めて大体10人程度で行う。物販も1000点程度品揃えしており、壁紙や塗料、各種道工具、ドアノブや取っ手類を取り扱う。
オープン前から問い合わせも多く、上々の立ち上がりとなった。今後も、ビギナー、女性のDIYを応援するかたちで、新規出店を計画している。すでに2017年に名古屋出店が決まっているが、それまでの間に数店舗の出店を見込んでいる。
一方、二子玉川には今年4月、大阪でDIY FACTORY1号店を14年春にオープンさせた大都が2号店を新商業施設「二子玉川ライズ S.C. テラスマーケット」にオープンさせる。このように都心部にDIYムーブメントをサポートする専門店が続々オープンしているわけだが、この動きはどこまで広がるかに注目だ。
また、そもそも論として、ホームセンター(HC)こそこの担い手であり、ニーズの受け皿にならなければならないわけだが、どうだろうか?