中食市場におけるスーパーのシェア上昇、 掴んで置きたい消費傾向と購買心理の変化
「ピザ、パスタ」
「寿司・和食」の減少目立つ
中食の購入品目については、1位が「総菜・おかず・揚げ物類」(月間購入率51.6%、前年同月比1.4pt減)、2位「弁当」(同41.0%、同0.4pt減)、3位「寿司・和食」(同36.2%、同2.4pt減)、4位「パン・サンドイッチ・ハンバーガー、おにぎり類」(同27.3%、同0.2pt減)、5位「カレー・丼もの」(同16.8%、0.9pt減)となっている。
上位4品目の順位は前年と変わらないが、5位は、前年は「ピザ、パスタ」であった。「寿司・和食」は購入率が2年連続して下がっている。
「料理をするのが面倒」
「簡単に済ませたい」は減少
なお、中食の購入理由を聞くと、1位「簡単に済ませたい」(58.8%、前年同月比2.7pt減)、2位「料理するのが面倒なときがある」(41.2%、同3.3pt減)、3位「料理をする時間がない」(31.5%、同0.9pt減)と、トップ3の理由には変化はなかったが、それぞれ数値が減少した。
また、「人が集まる空間を避けられる」(6.1%、同6.0pt増)も、コロナ収束とともに大きく減少した。一方、「1人だと外食店に入りづらい」(同0.6pt増)や「料理すると材料があまる、無駄が出る」(同0.6pt)は増加している。
【調査概要】
インターネット調査、調査期間:2022年4月~2023年3月(毎月)、
有効回答数:毎月約1万人(首都圏、関西圏、東海圏の合計)。
令和2年人口推計に基づいて性別・年代・地域の250区分でウエィトバックを実施)
【執筆者】
『ホットペッパーグルメ外食総研』上席研究員 稲垣昌宏
エイビーロード編集長、AB-ROAD.net編集長、エイビーロード・リサーチ・センター・センター長などを歴任し、2013年ホットペッパーグルメリサーチセンター・センター長に就任。市場調査などをベースに消費者動向から外食市場の動向を分析・予測する一方、観光に関する調査・研究、地域振興機関である「じゃらんリサーチセンター」研究員も兼務し、「食」と「観光」をテーマに各種委員会活動や地方創生に関わる活動も行っている。肉より魚を好む、自称「魚食系男子」