「地元で採れた新鮮野菜を地元へムダなく届ける」青果流通の改革者が築く新常識

2025/07/15 09:00

─導入企業のメリットはどのようなところだと思われますか?

塩原●いつ、どの商品が売れたのかがほぼリアルタイムに配信されるので、想定よりも動きが早いときは追加で発注するなど、契約生産者と店舗担当者、本部の三者で、売上分析ができるようになるのは大きなメリットですね。とくに単品で商品の動きがわかるようになる点が大きい。

 本部仕入れと地場野菜の仕入れ両方を把握することで、青果売場全体の陳列や仕入れバランスを調整できるようになります。売上管理のほか、契約まわりや請求・支払い業務といった煩雑な事務作業を代行してもらえるため、事務作業の負担が軽減されて売場づくりに集中できるようになる点もよいと思います。

 さらにチャット機能によって生産者とコミュニケーションが密に取りやすくなった点も評価したいです。

相原●「es-Marché」は小売側だけでなく生産者からの評価も高く、活用いただくことで販路や売上の拡大にもつながる。導入いただいた企業の地場野菜コーナーは、チャンスロスや廃棄ロスが軽減されたほか、品質のよい商品が並ぶことで目的来店性の向上にもつながり、前期比で2ケタ以上の伸長となっています。

相原 徹氏
イーサポートリンク 相原 徹氏

─最後に今後のビジョンをお聞かせください。

相原●まずは「es-Marché」を多くの小売業に使っていただき裾野を広げていきたいですね。現在、この仕組みを導入いただいた企業では域内調達が13~15%程度まで上昇しています。地場のおいしい野菜が並ぶことは生産者や小売業だけでなく、消費者にとっても魅力あるものです。当社は「es-Marché」を通じ消費者に対してよりよい価値を提供できる地場野菜コーナーの運営に貢献していきたいと考えています。

1 2 3 4

記事執筆者

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局は、DCSオンラインを通じて、食品メーカーやIT・通信などの事業者様が、小売業へPRや協業などを検討する際の最適なパートナーとなります。小売業との協業を増やしたい、小売業へのアプローチをしたいなどのご用命は、ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局へお問い合わせください。

お問い合わせフォームはこちら

© 2025 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態