「地元で採れた新鮮野菜を地元へムダなく届ける」青果流通の改革者が築く新常識
塩原●青果の中間流通は元々個人の八百屋と生産者という個と個を結ぶものでしたが、現在は八百屋から量販店に変わり個と大量の取引になった。それなのにこの数十年間、個と個を動かすシステムのままで中身が改善されていないのです。
たとえば2週間後の特売に合わせトマト1000ケースの発注があっても、天候不順等で予定していた産地では収穫できないということもあります。しかし集客のためには数が必要なので品質を問わず、あちこちから無理をして集めている。これは青果部門の喫緊の課題だと認識しています。
地元生産者と小売業がダイレクトに取引できる場を
─食品スーパーでは地場野菜コーナーを設けているところも増えていますね。
塩原●確かに増えていますが、首都圏など生産者のいない地域でもラインロビングされているという点では疑問です。
私がヤオコー時代に始めた地場野菜コーナーは、生産者の方々が、自身が食べるためにつくったおいしさを追求した野菜を、消費者の皆さんにもお裾分けするというコンセプトでスタートしました。しかし現在の首都圏や都市部の食品スーパーの地場野菜コーナーに並ぶ商品は、ほぼ同じところから供給されていますから他店との差別化にはつながりません。

相原●モノ消費からコト消費へと消費者の嗜好も変化し、商品の裏にあるストーリーを認知して購入したいという方が増えていることから、地場野菜への関心も高まっています。
当社の提供する「es-Marché」はエリア調達をするための仕組みであり、消費者目線でも現代のニーズにマッチしたものとなっています。






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